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PIV用半導体レーザー KLD series
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半導体レーザーとは?

レーザーダイオード

PIV用のシート光源で流通している製品の大半は、YAGやYVO4などに代表される結晶を用いた固体レーザーとなっています。
固体レーザーは、まずレーザーを発振するに当たり、ランプやLD(レーザーダイオード)で励起光を照射し、必要なエネルギーを光として結晶媒質に供給します。

それに対して本製品のような半導体レーザーは、半導体に電流を流すことでレーザー光を発振します。
半導体レーザーは『レーザー発振の条件を満たしたLED』とも言われ、発光の仕組みそのものはLEDと共通点が非常に多く構造もシンプルです。

固体レーザーは高精度に配列された光学系の共振器で光を増幅させ出力を高める必要がありますが、半導体レーザーは共振機構を内包してパッケージされたレーザーダイオードだけで高出力の発振が可能なため、非常に安定性が高く、固体レーザーと比較して導入後に出力低下による修理やメンテナンスが必要ありません。

レーザー溶接の分野では、既にYAGレーザーを光源とした方式から半導体レーザーやファイバーレーザーへの置き換えが進んでおり、出力安定性が高く製品寿命が長い半導体レーザーは、次世代のコンポーネントとしてPIVなどの可視化計測の用途でもこれから普及していく製品になります。

PIV Laser KLDシリーズの特長

レーザー故障の最大要因である複雑な光学配置を有する共振器を排除したシンプル設計により、LED照明並みの長寿命とメンテナンスフリーを実現しました。

設計、製造、サポートの全てを日本国内で完結しており、高品質をお約束するだけでなく物損事故が発生した際も迅速なサポートが可能です。
固体レーザーのような単一波長ではなく、発振波長はブロードな特性を持っており低コヒーレンスな光となっています。

そのため、輝度を飽和させず粒子像がぎらつかない滑らかな撮影ができ、白飛びの無い安定した輝度階調の画像を取得することで、高い相関係数をの解析を実現しました。

「製品寿命はLED照明レベル」PIV Laesr KLDシリーズ製品ラインナップ

KLD-Ⅴ(出力:5W 波長:638nm赤)
KLD-Ⅲ(出力:3W 波長:638nm赤)
PIV用赤色半導体レーザー 5W/3Wモデル
固体レーザーの不確かさを克服した高安定性レーザー光源
KLD-Ⅹ(出力:10W 波長:638nm赤)
KLD-Ⅷ(出力:8W 波長:638nm赤)
PIV用赤色半導体レーザー 10W/8Wモデル
高速気流の時系列PIV向けに開発された高出力仕様
KLD-G1(出力:1W 波長:525nm緑)
PIV用緑色半導体レーザー 1Wモデル
蛍光粒子を用いたストークスシフトによる外乱光を排除した撮影に最適

従来の可視化用レーザー光源とはここが違う

  • 製品寿命はLED照明レベル
  • 長く使えるだけでなく究極のメンテナンスフリー
  • 設計、製作、サポートまで日本国内で完結
  • 固体レーザーにみられるチラつきが無く、非常に安定した発振
  • LD部には粉塵に強いシール構造
  • 完全な単一波長ではなく若干のブロードバンド特性により、粒子像をぎらつかせず滑らかに撮影。PIVで高い相関係数の解析が可能
パターンマッチングに最適な光源

単一波長ではなく若干のブロードバンドであるため、指向性を維持しつつも非干渉特性も持っており、白飛びを抑え高い相関性による計測が可能です。壁面近傍域の撮影などハレーションが発生しやすい環境にも最適です。更にGシリーズで培ったPIVに最適な光学系のノウハウを半導体レーザーにも採用しており、照射角度を狭めて安全面を確保させたり、明るさを倍増させたりと、実験系に合わせて汎用性の高い運用を実現しております。また固体レーザーでは視認できないレベルのわずかな出力増減が繰り返されますが、本製品では半導体に電流を流してダイレクトに発振しているため、非常に安定したレーザー出力を実現しております。

安定したレーザー出力を実現

PIV_Laser_KLD-Ⅴレーザーヘッド


CMOSセンサーの分光感度特性とレーザー光源の波長

PIV_Laser_KLD-Ⅴ分光特性

CMOSセンサーの分光感度特性のピーク波長に合わせており超高感度撮影を実現。

不安定さを排除した独自の設計

主にYVO4やYAGなどのレーザー結晶を用いているDPSS(固体レーザー)では、光学部品のダメージ閾値を超えていなくても、コンタミや共振用ミラーのアライメントずれ、結晶の僅かな欠陥などに起因して長期的にダメージが溜まり出力低下が発生することがあります。出荷時には安定していても導入一年後くらいから除々に出力が落ちていく事例なども固体レーザーの分野ではよくある症状として挙げられます。そういった固体レーザーの不具合発生因子が集中する精密な配置を要する光学系を用いた共振器機構を無くし、品質上の弱点になりうる部分を排除。またLD部には粉塵に強いシール構造、レーザーヘッドには粉塵フィルタを採用しております。本製品は、従来の可視化用レーザー光源製品とは比較にならない高い信頼性により、長く安心してお使い頂けます。度々の出力低下により定期的なメンテナンスが必要だと思わされていた高出力レーザーシート光源で、最大限のメンテナンスフリーを実現しています。

PIV_Laser_レーザーダイオード

粉塵に強いシール構造

PIV_Laser_固体レーザー原理図
PIV_Laser_半導体レーザー原理図
レーザー製品では最高の動作品質と寿命

精密な光学配列の共振機構の排除により従来の可視化用レーザー製品では考えられない安定性を有しております。製品開発から製造組立・アフターサポートまでの全てを国内で完結。構成部品も国産比率が極めて高い製品となっております。固体レーザーの脆弱性を克服しただけでなく、物損事故などによる故障など、万が一の際にも国内で修理体制を完備しておりますので、研究の遅延が無いよう迅速なサポート体制を構築しております。

またカトウ光研ではPIVシステムの主要コンポーネント(光源・高速度カメラ・解析ソフト・煙発生装置など)全てを純国産で構築できます。メイドインジャパンの高い品質でもって信頼のおける実験環境をご案内致します。
*三脚やレンズなどアクセサリは除く

レーザーの品質はビームの品質?

市場流通しているシート光源は、YAGやYVO4などの励起結晶を用いたLD励起固体(DPSS:DiodePumpedSolid State)レーザーです。レーザーの品質として拡がりなどのビーム品質を記載していることはよくありますが、レーザーそのものの動作品質については特に品質表記がありません。実はPIVを構成するコンポーネントの中で、最も不具合が発生しやすい製品がレーザー光源になります。

PIV用光源として流通している製品は99%が海外製となっており、大半が中国製で一部に欧米製があります。しかし生産国を問わず品質が安定しておりません。媒質の含有不純物の濃度や光学的構造欠陥、コンタミ付着、温度制御の安定性など様々な要因により複合的にダメージ閾値が個体ごとに決定され、基本的に高出力であるほど出力低下リスクが高まる傾向があります。どれほど高品質の材料を用いてクリーン度の高い環境で、高精度に製作されたとしても、品質のばらつきは不可避であり、1~2年後に出力低下などにより実験に支障をきたすなどの影響が出てきます。

カトウ光研ではこの品質問題をクリアした半導体レーザーをご提案させて頂いております。不具合発生箇所となる共振機構の複雑な光学配列を無くした設計で、さらにメイドインジャパンの高い品質と信頼性を冠する製品です。今まで購入したレーザー製品の修理対応で悩まされたお客様には、最適なご案内となります。是非ご検討ください。

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